大判例

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札幌地方裁判所 昭和47年(行ウ)5号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一 まず、本訴が行政事件訴訟法一四条一項所定の出訴期間を徒過した後提起された不適法な訴であるとの被告の主張について考える。

(一) 原告の前記審査請求に対する国税不服審判所長の裁決が昭和四六年一〇月二二日になされ、同裁決書謄本が同月二九日原告に送達されたことは当事者間に争いがない。

すると、特別の事情がない限り、原告は右裁決書謄本の送達を受けた昭和四六年一〇月二九日に本件裁決があつたことを現実に知つたものと認められるところ右特別の事情については何ら主張、立証がない。そして、原告が本訴を提起した日が昭和四七年四月二〇日であることは記録上明らかであるから、本訴は原告が本件裁決のあつたことを現実に知つた日から三箇月を経過した後に提起されたものであることが明らかである。

(二) ところで、原告は、「行政事件訴訟法一四条一項の『処分又は裁決があつたことを知つた日』とは処分又は裁決があつたことを現実に知り、且つその出訴期間が三箇月であることを認識した日である。」旨主張するけれども、所論のとおり同法条項の「処分又は裁決があつたことを知つた日」とは当事者が処分または裁決の存在を現実に知つた日を指すものであつて、抽象的な知り得べかりし日を意味するものではないが、しかし右のとおり現実に知つたことをもつて足りうるのであつて、さらにこれに加えて当事者において出訴期間が法律上三箇月であることを認識することまでは要しないと解すべきである。けだし、このように解することが行政事件訴訟法一四条一項の文理に沿うばかりでなく、行政庁の処分につき早期に確定せしめ、行政上の法律関係を安定させようとする右法条の趣旨に合致すると考えられるからである。

(三) すると、本訴は法定の出訴期間を徒過しており、また原告がその責に帰すべからざる事由によつて右期間を遵守できなかつたことについては何らの主張、立証もないので、結局不適法といわなければならない。

(川上正俊 大田黒昔生 北山元章)

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